『アテネ』 監督/テオ・アンゲロプロス
1982年/44分/カラー/16mm/イタリア語版
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アンゲロプロス監督による都市アテネ。1821年の独立戦争時代のバイロン卿、度重なる戦争で荒廃した国土の復興を夢見る詩人たち、40年の亡命生活を終えて帰ってきた老人の3つのエピソードによるアクロポリスへの訪問を描く。
監督:テオ・アンゲロプロス
1935年ギリシャ・アテネ生まれ。子供時代にナチスによる占領を体験、戦後パリのソルボンヌ大学に入学後、中途退学してギリシャで映画評を書きながら過ごす。70年の長編作品“Anaparastassi”でジョルジュ・サドゥール賞を受賞して映画監督として認められる。黒澤明監督と親交があったことでも有名。
その他代表作:『旅芸人の記録』(75)、『アレクサンダー大王』(80、ヴェネチア映画祭グランプリ受賞)、『永遠と一日』(98、カンヌ映画祭グランプリ受賞)
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『リスボン』 監督/マノエル・デ・オリヴェイラ
1983年/61分/カラー/16mm/イタリア語版
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オリヴェイラ監督が歴史・文化・芸術の多様な側面からリスボンを描く。詩、ファド、建築、絵画、演劇などさまざまな専門家による言説と作品を交錯させながら、語られざる都市の起源と現在までの姿を浮かび上がらせていく。
監督:マノエル・デ・オリヴェイラ
1908年ポルトガル北部のポルト生まれ。30年に俳優養成学校に入学、31年に地元のドウロ河で労働する人々を描いた記録映画『ドウロ河』を完成させる。42年には初劇映画『アニキ・ボボ』を発表。81年にはパウロ・ブランコ製作による『フランシスカ』を発表。今なお、96歳にして驚異的な創作力を維持している現役最高齢の巨匠。
その他代表作:『アブラハム渓谷』(93)、『メフィストの誘い』(95)、『クレーヴの奥方』(99年カンヌ映画祭審査員特別賞)、『永遠の語らい』(02)
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『オレンジ』 監督/アモス・ギタイ
1998年/58分/ベータカム
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イスラエル建国以前からパレスチナの主要な輸出産物であったオレンジ生産に関するドキュメンタリー。1930年代の写真と現在のユダヤ人経営者、研究者、アラブ人労働者などの発言を対比させながら、国家経済の発展と産業の近代化に伴い、民族間の分断が激しくなった現実を逆照射していく。
監督:アモス・ギタイ
1950年、イスラエル北部の港湾都市ハイファに生まれる。イスラエル工科大学に在籍し、建築家を志していた頃から8ミリで映画を撮り始めるが、73年のヨム・キプール戦争(第四次中東戦争)で、映画というメディアを真剣に意識する。パリへの亡命を経て、93年にイスラエルへ戻り、劇映画、ドキュメンタリーに精力的に活動。
その他代表作:『キプールの記憶』(00)、オムニバス作品『11’09''01 /セプテンバー11(イレブン)』(02)。
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『キェシロフスキ』
監督/クシシュトフ・ヴィエジュビツキ
1995年/56分/ベータカム
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出演/クシシュトフ・キェシロフスキ
1996年マルセイユ国際ドキュメンタリー映画祭グランプリ
突然の死を迎える数ヶ月前のキェシロフスキが、自らを語った貴重なドキュメンタリー。自身の生い立ち、ロケ現場への再訪、撮影秘話、そこに挿入されるキェシロフスキ作品の名場面の数々。独特のユーモアで自作と近況を語るキェシロフスキの穏やかな表情が感慨深い。
監督:クシシュトフ・ヴィエジュビツキ
1941年ポーランド・ワルシャワ生まれ。ロマン・ポランスキーらを輩出したウッチ国立演劇映画大学卒業後、60年代末からドキュメンタリー作品やTV映画を主に制作。76年には劇場用長編映画第一作『傷跡』を発表。重い心臓病のため96年3月13日永遠の眠りについた。享年54歳。
その他代表作:TVシリーズ『デカローグ』(66)、『アマチュア』(79、モスクワ映画祭グランプリ受賞)、『ふたりのベロニカ』(91)、『トリコロール』3部作(94、「青の愛」ベェネチア映画祭グランプリ受賞、「白の愛」ベルリン映画祭銀熊賞受賞)
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